『サピエンス全史 上巻』ユヴァル・ノア・ハラリ

人類が誕生してからどうやって今の状態まで進化、進歩してきたか。現代の人種、性別、国籍とかの概念を一旦取っ払い、どうやってそれが成り立って今のような状態になったのか、というのがわかる。わからないことも含め、分かる。差別の原因となっているものの根拠はとても曖昧。人類の始まりという視点から見ると、現代の我々が拠り所としている大抵のもの、貨幣とか国家とか宗教とかは、虚構であると。虚構を使って大人数の支配、協力体制を構築してきて、その流れで今の社会がある。農業革命一つをとっても、決して当時の人たちにとっての正解とは言えないことが分かる。そして、そういった正解ではない選択の積み重ねで、今があるのか。そう考えたら何事にも正解なんてないし我々は我々の精一杯の考えで世界を作っていけばいいのだ。と思える。

いろんな先入観とか固定概念を取っ払ってくれる本。

 

『「自然な」という言葉の神学的意味は、「自然を創造した神の意図に一致した」ということだ。』